フリード 26000㎞インプレッション

板金修理から戻って来たフリードですが、ぼちぼちODOメーターが25000㎞を超えたので、改めてインプレッションというか感想をつづりたいと思います。

私は人生で初めて保有したミニバンがフリードです。フリードに決めた理由は、①車中泊に便利②スライドドアだからティニー(愛犬)の乗降が楽そう③ド貧乏なのに購入した前車のランクル70は、燃料代を含めた維持費に泣いたからその脱却④そして日本は人口が多いから車が多すぎで、いつもノロノロだから走行性能なんてどうでもいいと思ったからです。

確かに市街地をノロノロ運転しているだけなら良いところしか目につきませんが、ハイスピードで山岳路を走ると、その運動性能とミニバンの利便性は完全にトレードオフ。クルマは移動の為の道具と完全に割り切れる人には、ミニバンは最適なクルマ…いや道具だと思います。ただし、少しでも「運転が楽しみ」と考える人はやめておいた方が無難です。

また、私は八ヶ岳で暮らしていた時は営業の仕事で、営業車でフィットシャトルのハイブリッドを15万㎞ぐらい乗り回しました。出力は平凡でしたがクルマとしてバランスは良く「ホンダのクルマは自分の好みに合っている」という印象を強く持ちました。

フィットシャトルはCVT(変速機)でしたが、フリードのハイブリッド車で採用されているDCT(変速機)は、これまた実に日本では向いていない…としか言いようがないです。私はDCTに期待していましたが、これはやめた方が良かったと思います。

変速はスムースとは言い難く、ギアチェンジの際に異音がしたり、Dレンジの走行ではギアの選択があまり適正な感じがしません。私には。シフトダウンするべきところで無理矢理高いギアを選択している気がするし、登り坂で電池の容量が不足すれば低いギアで4000rpm以上で永遠に回り続け、これが安っぽいエンジン音でうるさく感じ「軽自動車か?」と錯覚します。しかもかなり遅い。

実際、トヨタの THSⅡ(プリウス等が採用しているハイブリッドのシステム)と乗り比べれば、10人中8人は THSⅡを推すと思いますよ。日本では。それならハイスピードの山岳路ならTHSⅡよりDCTの良さが…と思うでしょうが、フリードがフィットやシャトルと大きく違うのがここで、パドルシフトでギアの選択が出来ないので、どこまでもクルマ任せ。ですから、峠道や田舎道でMT固有のダイレクト感を感じたり、MT車で行うような巧みなアクセルワークは全く出来ません。唯一の良いところも台無しです。

たぶんホンダの考えは「ミニバンユーザーにはそんなの要らないでしょ」っていう事だと推測されます。考えようによっては「そんな風に乗ったら危ないでしょ」とも汲み取れます。要するにミニバンは、メーカーさえも認めるそういうクルマなんです。

乗っていたフィットシャトルと大きく違うのは変速機だけでなく、ミニバンとワゴンのボディ形状の差は走りに大きく影響が出ます。速度域が低いとその差はあまり感じませんが、ハイスピードで山岳路を走るとミニバンのフリードは、自分のラインを上手くつかめません。

ここまでこき下ろしても、私は別府に引っ越ししなかったらフリードでも特に問題ありません。これは断言しておきます。何故なら九州や北海道以外は、老人とおばちゃんのワゴンRやムーヴ、そしてジジイの軽トラがすぐ前に立ちはだかるからです(笑)。それにミニバンが便利なのは事実ですから。たぶんティニー(愛犬)もスライドドアは便利だと思っているはずです。車中泊も楽勝だし、背高でスライドドアで重いはずなのに燃費も20㎞/ℓに届き、ホンダセンシングで高速もそれなりに楽チン、それでいて高速道路でも100㎞/hならノープロブレム…平地限定ですけど(笑)。しかも、オイルは3ℓしか使わないし、タイヤもよくある一般サイズetc…どう考えても庶民の味方です。

しかし…大分県の田舎道を走ると、そのフリードにイライラします。ブレーキングと同時にシフトダウンしながらコーナーに入り、吸いつくように曲がり、コーナー出口ではシートに張り付くようにドーンと加速したい…こういう気持ちが強くなります。大分県ならこれを充分満喫出来ます。しかも、宿敵ワゴン R&ムーヴ&軽トラがあまり出没しません。…まぁ大分県にも私と同じフリード…と言うよりミニバンはたくさん走っておりますけどね(笑)。

大分県っていうより九州の交通事情のリサーチが甘かった。わかっていればフリードの選択肢はなかったと思います。では、今さらなんですが「ここではどういうクルマが今の自分のライフスタイルにピッタリなのか」妄想したいと思います。

昨今はSUVがものすごく流行っており幅を利かせておりますが、私にはどこがいいのかさっぱりわかりません。以前暮らしていたような山間部在住なら必要なのも理解出来ますが、普通に市街地に暮らしていて、レジャーで山へ行くだけなら全く必要ありませんよね。普通は。にもかかわらず、タイヤ代は高いし、重心は高いし重量も増えるから走行性能は落ちるし、それだけ犠牲にしても悪路走破性はたかだか知れている。さらに言うなら積載性はワゴンと変わらない。で、値段だけはグーン高くなります。これ…意味あんの。

なんとなくアウトドア…な気がしてお洒落ってことですかね。全てにおいて、なんちゃってな気がします。現代の風潮が反映しておりますね。中味より見た目で、機能よりトレンドを追い、ブランドを崇めるファッション性。私ならSUVよりツーリングワゴンを選びますね。日本じゃ絶滅危惧種ですが(笑)。

セダンやコンパクトハッチはスポーティーですが、車中泊が出来ないし、ティニーと一緒だと荷物も多いので私の用途には向きません。フィアットのグランドプントの時にそう感じました。トランクはいつも荷物満載でしたから。

その点を考えると、セダンやコンパクトハッチに+αのツーリングワゴンが向いているような気がします。ツーリングワゴンの選択は国産車にほとんどありませんが、EU諸国の外車ならけっこう充実しております。それだけ走りにこだわりがあるんだと思います。EU諸国はスピードレンジが高いですから。

走りと燃費を考えれば妥当なのは…これかな

BMW320dのツーリングワゴンですかね。BMW様はいつも候補で考えますが、国産車と比較するとランニングコストが…。いくら燃費が良くて燃料代が安価でも、壊れやすさは天下一品なので、修理代が発生すれば燃料代が浮いた分なんて簡単にフッ飛びます。それに、後の座席を倒しても荷台の長さは1600㎜だから、少し車中泊には厳しい。 カッコイイとは思いますけど。

ツーリングワゴンは、利便性と運転の楽しさを併せ持つ、素晴らしいパッケージだと思いますが、日本では人気のないカテゴリーなんですよね。国産車でツーリングワゴンの王道と言えばこちら

スバルのレヴォーグ。これしかないですね。カローラフィールダーやシャトルもありますが、このクラスは、なんか…もう嫌です(笑)。あっー…そういえばアテンザもありましたね。でもなぜか食指が働きません。なんだかデカすぎだし、スタイリッシュすぎるデザインが、私にはかえってダメ。スポーツが売りなら、スバルくらいダサくてちょうどいいのではないでしょうか(笑)。

ですが、レヴォーグは1.6GTの一番安いグレードでさえ280万超え…AWDなんて要らないから、もっと安くならんの?(笑)。しかも、1.6は170PS止まり。2.0は300PS。400ccの違いで馬力の差がありすぎでしょ。130頭も馬の数が違う。燃費は1.6のダウンサイジングターボのが良いんだろうけど、別府の生活ではクルマも週末しか乗らなくなったので、燃費よりも馬力優先でもいいか…なんて(笑)。

でもよく考えれば、BMW様、EU諸国のツーリングワゴン、レヴォーグは300万円以上なので、新車では手が出ないですね。今さらで申し訳ないのですが。そうすると中古車となりますが、中古なら第一候補のレヴォーグより、個人的にはレガシィのツーリングワゴンのが大人な感じがしてタイプです。

ド定番ですけどね。 私は最終モデルの2.0GT DIT がベストチョイス。300PSでトルクが40.8kgmの素晴らしいエンジンが搭載されております。しかも後ろの座席を倒せば1900㎜はある。車中泊も楽勝です。 デザインもアテンザみたいに洗練されすぎず、レヴォーグのようなどこか若者を意識しているでもなく、おっさんの私にも似合うし、むしろちょうどいいと思います。それでいて300PSのハイパワーエンジンや、「VTD-AWDは駆動力配分を前45:後55にすることで、FR寄りのセッティングとすることで、ハンドリング性能を向上させています。FRのハンドリングの良さと、AWDの走行安定性のいいとこどりをしたAWDシステムになっています。」…が、装備されています。受け売りですいません。

これだな…これしかないね。求めている全てがあるような気がします。しかし…現実には問題も多いです。まず、燃費はネットで閲覧する限りでは郊外で10㎞/ℓ、しかもハイオク。週末しか乗らないとはいえ、よく出かけるので年間1万㎞と想定するとして維持費を考察します。

フリードハイブリッドは20㎞/ℓで換算するとガソリン年間使用量は500ℓ×150円/ℓ(レギュラー)=75000円。それに対しレガシィは10㎞/ℓで換算、1000ℓ×160円(ハイオク)/ℓ=160000円…倍以上です。その差85000円。5年間なら425000円。

タイヤもレガシィは225/45R18…高いだろうなぁ(笑)。対してフリードは185/65R15…(笑)。言うまでもなく激安です。ガソリン、タイヤ、その他諸々で5年間で50万はコストアップですね。収入は下がっているのに(笑)。

続いて車庫の問題もあります。車幅はフリードが1695㎜でレガシィが1780㎜だからプラス85㎜。ここは大差ありませんが、全長がフリードが4265㎜に対し、レガシィは4790㎜だから525㎜も長い。かなりギリギリな予感。

さらに最終モデルが2014年だから、すでに約5年落ち。現行のフリードのようなアシスト機能は期待出来ない。これらを総合すると、レガシィのハイパフォーマンスな運動性能は、コスト、アシスト機能、取り回しと完全にトレードオフ(笑)。

それでも欲しいか?…微妙ですね(笑)。

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