V7タペット調整

購入時から気になっているエンジンからの音ですが、おそらくバルブクリアランスの可能性が高いので、タペット調整することにしました。シックネスゲージ(隙間ゲージ)と、精度の高いトルクレンチがあれば、自分でも出来そうでしたが、今回は念のためプロにお願いすることにしました。いままでの経験上、外国製は思わぬトラップが待ち構えてる可能性が高いので(笑)。

土曜日の午後、家から10分くらいにあるバイク屋さんの「単車屋」さんで作業してもらいます。モトグッチさんのタペット調整は冷間時に行うらしいので、すぐに作業に取り掛かれないからエンジンが常温になるまで待ちます。預けて帰っても良かったのですが、後学のために作業を拝見しようとぼんやり待ちました(笑)。店内には社員ではない(と思われる)方が入り浸って、自分のバイクをいじっている・・・ずいぶん古風なバイク屋さんですね。

昔はこういうお店も多かったと思いますが、今はあんまり残っていないんじゃないかなぁ。例えるなら、ディーラーやレッドバロンはチェーン店の居酒屋みたいで入りやすいけど、それとは真逆でこういうバイク屋さんって、商店街にある謎のスナックと同じで一見さんには敷居が高い(笑)。謎のスナックには行かないのですが(笑)、私はこの手の環境に慣れているので、あまり入り込まないようにして隅の方で静かに飲み・・・いえ待ちました(笑)。私の人生と同じです。

待つこと1時間と少し。本当はきっちりと冷やした方が良いとは思いますが、手でシリンダーブロックが触れる程度になれば問題ないと思います。熱膨張ってのは100℃以上の問題で、この程度なら差が出るわけないから作業に取り掛かってもらいました。作業は難しいものではなく、ヘッドカバーを開け、圧縮上死点を出し、シックネスゲージをあてて調整するだけです。ヘッドカバーはボルトを外すだけなので誰でも出来ます。続いて圧縮上死点を出すのは・・・本当ならフライホイールに刻印されているマークで確認とか、プラグホールに適当な棒を突っ込んで確認とかいたします・・・が、単車屋さんはバイクを5速に入れ、その状態で押してバルブの動きを見て圧縮上死点を出しました。

それは数㎜の狂いもなく圧縮上死点なのか?と問われれば少々疑問だが、おおむね間違いはないと思う。仮にプラグホールからピストンの位置を見て決める方法なら、それは似たり寄ったりである。

続いてタペット調整する前に「シリンダーヘッドナットをサービスマニュアル通りの規定値で増し締め(42Nm)」をトルクレンチを使って締めました。こんなとこ緩むわけないやん・・・と言われながらも、きっちりと締めてもらいましたが、私も予想していましたが案の定緩んでおりませんでした。で、肝心のシックネスゲージでバルブクリアランスを確認しました。クリアランスの基準値は、インテーク側0.15㎜でエキゾースト側0.20㎜ならしいです。確認すると・・・なんと、なんとっーお!ピッタリ基準値通りでした(笑)。しかも両方とも。

ああ・・・やっぱりな。実はこの結果をある程度予想していました。理由はプラグを確認した時キレイに焼けていたので、燃焼状況がおかしいとは思えなかったのですよ。ただ、あくまで「おおむね」としておきますか。圧縮上死点も正確に測ったわけではないし、ひょっとしたらモトグッチマイスターなら測り方が違うのかもしれません。

ですが・・・ですが、両方とも同じクリアランスなのは、これは偶然とは言えないであろう。これはメーカーが故意的に行っている・・・と思われる。マイスターがいるとして、で、この音が消えるなら、それはクリアランスを狭くしているはず。それはリスクが高くなるだけで、正論とは・・・思えないなぁ。私はね。

私はこう推測する。水冷エンジンの水温で例えるなら70℃~90℃の時に音が消える=ここをクリアランス0に設定することになる。それでは夏の渋滞時、あるいは25℃以上の外気温で登り坂全開走行の時はどうかなるのか。以下の内容は旧BMW様のメンテの引用です。

バルブクリアランスが無いと、タペットとカムシャフトにも隙間が生まれません。したがってオイルが進入できないので、油膜が形成されずカジリが発生します。プッシュロッド両端末、ロッカーアーム/シャフト/ステムエンドも同様です。またバルブフェースとシートリングの接触が弱くなるので放熱も悪くなりバルブ加熱、カーボンかじりで圧縮不足でパワー低下/オーバーヒート、バルブガイドの偏磨耗、ブローバイガス増加によるオイル酸化加速、未燃焼ガスが生成するカーボンの堆積、走行距離が同じでもエンジンの年齢は段違いです。美魔女エンジンは日頃のメンテナンスで作られます。

音が静かになる以外はハイリスクなのである。購入者全員がシビアにメンテをするとは限らないから、メーカーはカラカラうるさくてもクリアランス広めを選択しているのではないか・・・と思う。そしてこう続きます。

OHVはクランクケース内にあるカムシャフトからプッシュロッドが、シリンダーヘッドへ伸びロッカーアームを作動させバルブ開閉させます。SOHCやDOHCならクランクケースが膨張しても、カムシャフトとバルブの位置関係が変わらないのでクリアランスの変動も無視できそうですが、OHVの場合はカムシャフトとロッカーアームの距離が変化するので無視できません。

私と単車屋さんオーナーの見解では、おおむねこれで正解な状態なんだという結論にしました。なんなら少し狭くしますか?と言われましたが止めました。おそらくその程度では何も変わらないから。単車屋さんも同じ見解でした。最後に単車屋さんから「空冷OHVだからこんなもの」というステキなアドバイスもいただきました(笑)。単車屋さんが預かり修理しているバイクは多種多様で、かなり手が入っているZⅠからBMW様のR100のレストア、ハーレー各種なので、その経験豊富なオーナー自ら私に付き合ってくれた結果であり、アドバイスだから間違いないでしょう。

ちなみに、作業を待っている間に「GO TOを含めて政府は金使いすぎだよな」というバイク屋とは思えない話題があがりました(笑)。そしてオーナーは「旅行しないと楽しみがないっておかしいやん。昔なら日々の暮らしの楽しみっていったら祭りだけでしょ」・・・もっともな意見だよ。私も心の中で「そうだ!そうだ!」と叫んでおきました(笑)。バイクの整備の見解といい気が合うスナック・・・違ったバイク屋さんがあって良かった(笑)。

それでも増し締めしたから、ひょっとして・・・と思いながら家まで10分程度乗りましたが、普通にタペット音は出ていました(笑)。結局直りませんでしたが、私のV7は異常な状態ではない確信を得ただけでも、やる価値はあったと考えています。だから専門店に持っていった方が・・・は、私にはありません。私が納得することが大事ですから(笑)。

次の日曜日は天気も良かったので、確認も含め走りに行きました。そこで、このタペット音の原因がはっきりわかったと思います。ですので・・・タペット問題は次号へ続く(笑)。

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V7タペット調整」への4件のフィードバック

  1. エンジンの音 普段している異音と感じている音もしなくなると 「治った」より 「今日はどうしたの?」と感じる事も。 自分でその音を聞いていないので なんとも言えませんが OHVはメカ時代からなじみもあり T、K型エンジンについては暖気後 ヘッドカバーを取り外した状態でエンジンをかけ アイドリングの状態でタベット調整をしていました。こう書くと???だと思いますが 動いているロッカーとバルブの間にシックネスを差し入れ浮く瞬間の引き加減でクリアランスをチェックし 動いているロックナットにメガネを掛けアジャスターにマイナスドライバーを差したままの状態を維持し その状態のままアジャスト。これを新車1か月点検で すべて(1BOXも)のT、K型はヘッド増し締め後にやっていました。その時ロッカーアームをシャフト上で横に動かしてしまうとオイルがビューッ。 その後も 12、車検とクリアランス確認後必要に応じ調整を。
    また OHVの音はロッカー回りよりも リフターとプッシュロッドからが主な音源です。リフターとカムはDOHC同様カムとリフターは偏芯しているので温度、油圧、リフターの膨張変化などで また 瞬間のフリーの状態の時にどこが最も浮くかで打音の発生個所が変わり 音が変わってきます。肉厚の少ないエンジン程 回転、オン、オフでの聞こえ加減が変わると思います。  流石にV8は特定の音の聞き分けが出来ませんでしたけど。
    あくまでも 経験値からの仮説です。音源の多いいOHVなので異音出なければ音を楽しむエンジンと割り切るのが最良な解決方法かもしれませんね。

    1. 待ってましたよ。MACさん。こういうコメントを(笑)。単車屋のオーナーも、本当は暖気後のが正確な気がするけど・・・って言っていました。
      旧BMWのOHVボクサーツインのメンテを閲覧していると、やはりリフター(カム?)の膨張変化が要因って書いてありました。おおむね正常値だから、クリアランスを必要以上に狭くするのは・・・私は危険と判断しました。音源の多いいOHVなので異音出なければ音を楽しむ・・・心強いコメントをありがとうございました。タペット音が気になっている人が私の記事にたどり着き、MACさんのコメントを読んだら皆さん納得し安心する思います。私は今がベーシックで、これ以上に音に変化があったら再び調整します。自分でね(笑)。

  2. 追記です。 
    音と直接の関係は有りませんが ヘッドボルト、シリンダーのスルーボルトのナットなどの増し締めですが トルクレンチが有れば一本ごとに 緩める側にペキンと音を立て緩む時は 規定トルク以上だと思います。 90度ぐらい回した時点で緩さを感じると思います。 そこから本締め規定トルク。 すると元の位置以上の所まで回ると思います。ボルト、ナット、座面、当たり面が新品の時に素材の表面で噛んでいるのがいったん崩れるので。これを新車から間もない時、または 一回も緩めたことのないてもカバーを開けた時 一回やってあげると個別にねじ込み加減の違いがある事に気が付くと思います。OHVは暖気後 クリアランスのチェックを。 
    ラインで組み 実用した後の各部位の膨張加減と冷間への復元の違いが有るのでバイクも 是非やりたい事です。 でもドゥービルは 面倒なのと H0NDAのネームを信じでバルブクリアランス調整時迄お預けです。 

    1. MACさん。BMW様もモトグッチさんも、冷間時のクリアランス調整が基本ならしい(整備マニュアルに書いてあるらしい)のです。で、共に空冷ときているから、私は膨張率がトヨタのT型エンジンの比ではないと思ってます。水冷なら、街中を20分も走れば膨張MAXで安定するのではないでしょうか。膨張の落差が激しいV7は、おそらく市街地と田舎道では膨張が違うと考えています。
      市街地に合わせると、田舎道で音が出る。田舎道に合わせると膨張MAX時にクリアランスがなく、エンジンはマズい状態になる。それならば、今のがまだ良いか・・・と考えています。MACさんの言う通り、ラインと実用後では違うと思います。私もその確認でヘッドを開けてみました。しかし、おおむね正解なので、微妙な差があったとしてもそれを調整したところで解決はしない・・・たぶんしないと思います(笑)。空冷OHVはこんなもの・・・私もそう考えるようにしています(笑)。

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